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第3話:雨ふり。

第2話のつづき>

第3話:雨ふり。_c0060254_1061953.jpgにわかにふりだした雨は、やむことをしらないようでした。
それどころか、
風がゴォゴォとしだいにつよくなっていきます。
お母さんのかおをしばらく見ていないちいさいイモムシは、
きもちがしゅんとしました。
気の弱いトラは雨がきらいなのか、
いつになくだまりこんでいます。
すると、うしろから、
クワックワックヮッとおおきなわらいごえがしました。
ふりかえると、
ヤールー(やもり)がおなかをかかえて笑っています。
「なにがそんなにおかしいんだよっ。ガオォー」
ちいさいイモムシもおなじいけんです。
「ごらんよ。雨つぶたちが描くもようを。なんておもしろいんだろう!クヮッ」
「風がおいらのからだをとおっていくと、あたらしく生まれ変わった気分!クワッ」
「雨がふりだすしゅん間も、雨のあとにお日さまが顔をだすときも、
 たまらなくすてき!クヮッ」
ユカイなヤールーのユカイなお話はとまりそうにもありません。
そのうちに、なんだかわけがわからないけれど、
ちいさいイモムシも、気の弱いトラも、ユカイな気分になってきました。
「雨音と風音の合そうにあわせていっしょにうたおう!」
いつの間にか、雨はあがっていました。
空に、大きな虹が、うまれました。

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第3話:雨ふり。_c0060254_106513.jpg<追記>
実はこのはんこ、なまえはんこにしました。
ヤールーの足の部分をつかって「ゆ」。
ゆうヤールーはんこ。うーん、初の実用的なはんこだわ。
by u-wakaroku | 2005-08-12 10:10


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