「楽しい」スイッチ

c0060254_8582225.jpg最近、低迷ぎみだったわたしですが、
そんなときでも
晴れた日に、さとうきび畑のあいだを散歩したり、
パン屋さんでちょっとした会話がはずんだり、
いい映画に出会ったり、
読みたい本をいっぱい見つけてしまったり、
予想以上においしい料理ができたり
したようなときには「楽しい」スイッチが入りました。
このスイッチのありか、たくさんスイッチを入れる方法が
見つかったらいいなぁと思っていました…。

『海馬』という脳の一部分の入門書的な本を読みました。そのヒントが散りばめられているようでした!
わたしの脳もすっきり。

以下、参考になったこと。

・「できないかもしれない」と心配するストッパーをはずすと、脳は成長する。
・あらゆるものとものとのつながりを感じる能力は、30歳を超えてから飛躍的に伸びる。
・何の刺激もない部屋に放置されると、脳は幻覚や幻聴を生む。脳は刺激がないことに耐えられない。
・脳の中で情報の選別を担当する海馬の細胞は、成人になっても増える。
・ネズミを刺激のある環境から何もないところに移すと、ネズミの海馬は数日でだめになる。海馬にとってのいちばんの刺激は空間情報。旅は脳を鍛える。
・悩みを解決するには「今、何を手放して何を得るのがいいのか」の選別が必要。そんなとき「これが他人の悩みだったら…」と客観視するのが解決のコツ。他人は、悩みの芯だけを見ることができる。
・実験をすると、ミスをした猿のほうが記憶の定着率がいい。まちがえることは脳にとって飛躍のチャンス。
・やりはじめないと、やる気は出ない。
・脳は自分があらかじめ発言したことに対して安定化しようとする。いいことを言うとその通りになるし、悪いことを言ってもその通りになる。
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# by u-wakaroku | 2005-02-20 09:01 | 年中読書

「沖縄映像祭」に行ってきました。

ショートショートの作品を集めた「沖縄映像祭」に行ってきました。
プロの作品はもちろん、ふつうの人が「撮ってみた」作品もおもしろくて、思わず脳が活性化されるほどでした。
世界の切り取り方、モノの見方は、こんなにも多彩なのだと
改めて教えてくれた、楽しい時間でした。

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『モグラの家族』(和田浩之/5分)
少年の夢は絵描き。しかし、彼をのぞき大家族はことごとくみな全盲。
生み出すものを本質的に理解してもらうことが不可能なことを思い悩んでいる…。
無音での映像。詩的なことばの映し出し。
少年のピュアな心情がしんしんと伝わってくる作品でした。
今日観たなかでいちばん強烈に残りました。

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『ユメニギリ』(ウェブキャスト・エコ/13分)
内容よりも何よりも、主人公を演じたお笑い芸人さんの声、話しぶり、おにぎりの食べ方に惹かれました。
沖縄に暮らして3年以上経ち、内地と異なる沖縄のよさというものをふだんは実感しにくくなっていますが、
この人の穏和な声、話し方を聞いて「沖縄いいなぁ」と久しぶりに思いました。

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『アバズレンジャー』(豊里愛・百崎あすか/6分)
市販の人形をつかったナンセンスなヒーローもの。
くだらなくって、おもしろかった。
こういうものを真剣につくる人、好き。

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『いらっしゃいませ!こんばんは』(Caupos David/8分)
イタリア人が4年間日本に住んで感じたことを作品にしたもの。
信号の盲人アナウンス、パチンコ店の音楽、工事現場の音、ゲームセンターの音、街頭スクリーンの音、ゴミ収集車の音楽、コンビニ店員のあいさつ「いらっしゃしませ!こんばんは」…。
あらゆる街の雑音、騒音を、つなげていく映像。
そうか、外国人の目から見たら、日本の街はうるさくてうるさくて仕方がないんだな。
そんなことに今まで気づかなかった。
イタリアの街はどんななんだろう。
映画のラストもよかった。

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『音声案内に従って走行して下さい』(北村拓司/17分)
主人公のキャリアウーマンが、ある日、カーナビに話しかけられ…。
仕事先へ行くはずの予定が
カーナビは彼女を、不倫関係の上司の家へ、学生時代の恋人の家へ、そして実家へと道案内する。
実家は、彼女を捨てた母親のいる場所。
カーナビはところどころでアナウンスする。「あなたが残してきた人生の宿題です」と。
仕事に没頭することで、いろんなことから逃げてきた人生を振り返る主人公。
自分を、人生を見つめ直す…。
そしラスト。カーナビならではの決めセリフがまたいい。
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# by u-wakaroku | 2005-02-20 00:07

やかんと暖房と読谷村の冬。

c0060254_9174652.jpg1月のはじめ、ユキちゃんが遊びにきていて
お茶をいれてあげようと、片手鍋でお湯を沸かしていたら、言われました。
「ユウのうちにはやかんはないの?」
あ、そういえば、ある。
やかんをひっぱり出してきて、それからはやかんを使っています。
当たり前のことだけれど、やかんでお湯を沸かすと、しゅんしゅんといい音が鳴ります。
コンロの向こうの窓が湯気で曇って、なんだか北国の冬みたいで、すてきです。
そんなこと言ってよろこんでられるのも、沖縄にそろそろ春がきそうだからかね。

それからユキちゃんが来たとき、
寒くてかわいそうだなぁ、なんとかならんかなぁと考えていて、
うちの家の備え付けのエアコンに暖房機能があることを、そのときはじめて知りました。
沖縄の場合、ホテルなどでもエアコンは冷房のみのところが多いので、
勝手にエアコンは冷房だけと決めつけていました。
発見して以来、わが家の冬もあたたかになりました。
風邪をひいたのは、暖房もなく、寒さにただ耐えていたからか…。
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# by u-wakaroku | 2005-02-18 09:19 | 読谷村らいふ

芸術家たちの眼差し

c0060254_14573545.gif風を感じると、版画家・名嘉睦稔さんのことばを思い出す。
「森が生き生きとしているのは、風の通りがいいからです。
ぼくは、森も人間の心も、何ら変わらないと思います。
身体の中を風や光が通っていくのを感じていると、
浄化され、生命が再生されていく気がします。
そういう満ちた“気分”を一枚でも多く描きたいのです」

ちいさな花を見ると、陶芸家・山田真萬さんの眼を思い出す。
「草一本を眺めていても、いろんな変化がありますね。
新芽は新芽できれいだし、枯れたものは枯れたもので美しい。
沖縄はまわりを海に囲まれているので、
動物も、植物も、食べものも、人の姿形も、
他とはちがうものがあります。
モノづくりという点から見て、輪郭がはっきりしていて、つかみやすい。
沖縄にこだわっているというのではなく、
手の届くところにあるものを、
しっかり明確につかまえていきたいのです」

ススキ野原の横を通るたびに
紅型作家・伊差川洋子さんがススキを描きつづけた理由を思い出す。
「わたしが子どもの頃、沖縄にはまだ戦争の傷跡があって、
焼け野原からどうにか育ってきた木は小さいし、花も少なかったです。
でもススキだけはいっぱいありました。
地味だけれど、きれいな色ももっていないけれど、
秋になるとちゃんとお月様に供えられるくらいたくさんの穂を、
わーっとつける。
だれが見てくれるわけでもないのに、
ススキなりに花もつけるんです」

謙虚でありつづける人たちだった。
身近にあるものを、注意深く観ている人たちだった。

いい出会いをさせてもらった。
学ばさせてもらった。

おおきな窓のある家(といっても借家だけど)に、
去年の秋から住んでいる。
家で仕事をするとき、本を読むとき、いつも窓の向こうの世界がある。
家の前は空き地で、草木がぼおぼおと生い茂っている。
高い木の幹には、鳥がとまっている。
おばぁが通りすぎる。
幼稚園児がそろって散歩にやってくる。
いつもニコニコ微笑みながら自転車をとばす少年がいる。
窓の向こうにはいつも風が吹いている。
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# by u-wakaroku | 2005-02-17 14:59 | 「IDEAにんべん」のしごと

わたしが暮らす村

c0060254_14552965.jpg2004年の9月に、那覇から読谷村に引越しました。
自分が暮らす村のことを調べていると、
はやくもひとつ、知らなかったことが出てきました。
まだわたしが奈良で暮らしていた頃の話です。
読谷村役場は米軍の読谷補助飛行場跡に建っています。
今もまだ返還はされていません(今年返還予定)。
当時、飛行場では米軍がパラシュート訓練などを実施していて、落下物事故など、村の人はいつもおびえて暮らしていなければなりませんでした。
当時の村長は役場の場所にこだわりました。
すべての村民に関わる役場だから、
村の中心地、みんなが来やすい、帰りやすいような場所に建てなくてはならない。
そこに基地があろうとも、建てる!と言い張ったのです。
拒否する海兵隊司令官やグリーンベレー隊長に抗議に行く時、
村長は大学時代に学んだアメリカ史の話を必ずするようにしたそうです。
相手に理解してもらいたければ、まず、相手を理解する事が大切だと。
そうして少しずつ、米軍の絶対拒否の姿勢が崩れていきました。
そして最後に村長がもちだした切り札は、「風水」。
方位、方角から言っても、そこが最適地だと。
他の都道府県ではあり得ない話でも、天地自然の背後には未知の生命エネルギーが存在すると考える「風水」は、沖縄の文化です。
結局、役場はそこに建ちました。
今、役場のまわりには、一面に広がるさとうきび畑、1車線で車が何台も通れそうな幅広な道路、あまりに広大な空、芋掘りをする幼稚園児、鯛焼き屋台のおじさん、ノビルを摘みにくるおばぁ…。
なんとものどかな光景が広がっています。
もちろんまだ基地はあるし、返還されていない土地もあるけれど
わたしは村の人たちの努力の後にやってきて
平穏な村で暮らさせてもらっているんだなぁとしみじみ思いました。
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# by u-wakaroku | 2005-02-16 14:56 | 読谷村らいふ

「日本一周してるんです!」

c0060254_9481954.jpgその青年はわたしと目があったとたん
「日本一周の旅をしてるんです!」と高らかに宣言しました。
あんまり突然のできごとだったので、すこしひるみ、
「はぁ、そうですか」とつぶやきました。
彼は間髪を入れず、
「アンケートをとってるんですけど、協力してもらえませんか?!」と言い、
ちいさなノートを差し出しました。
表紙の裏に、3つの質問項目。
1.今いちばんほしいもの
2.日本でいちばん好きな店
3.夢は何ですか?
福井県から来たという青年は、沖縄でも活動している冒険家の高橋歩さんに憧れているようです。
旅はまだ沖縄からはじめたばかり。
ノートには何十人かの回答が書かれてありました。
答えてくれる人がたくさんいる一方で、拒否されることも多いんだろうなと想像しました。
それでも、人なつっこい少年のような顔立ちに丸坊主の風貌で、話しかけつづける青年。
その屈託のなさや、心の開け具合や、勇気を、見習いたいと思いました。
旅の目的は何なのか、
アンケートから何を学んでいくのか、
わからないけれど、
日本一周を終えた彼と、また会って話してみたいものです。
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# by u-wakaroku | 2004-10-18 09:50

引越シーズン?!

c0060254_10403019.jpg生まれてはじめて、見ました。
しかも1日に2度も。
いつも散歩に出かける浜で、やどかりの引越シーンに遭遇したのです。
1匹は「君にその宿はちょっと大きすぎないかね」とおせっかいをやきたくなるようなやどかり。
もう1匹は逆に窮屈そう。その上やぶれかぶれで、冬に向けていささか不安といったところ。
2匹それぞれにおすすめの空物件(貝殻)を紹介してあげると、
外観、大きさ、入口、内壁、好みなど、さまざまな角度から検討し…
そして、足でからだをひょいともちあげる!と、
するするっと出て! すぐさま新居に入り! 引越完了!
このちいさな世界に、目は釘付け。気がついたら、
朝の散歩のはずが、お昼になっていました。
さて、やどかりにもそれぞれ性格というものがあるようです。
前者は、じれったくなるほど新しい環境に対し検討に検討を重ねる慎重派タイプ。
後者は、すぐ決断、まずやってみてから考える行動派タイプ。
人間とおなじだなぁなどと思いながら、浜を後にしました。
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# by u-wakaroku | 2004-09-19 10:41 | 読谷村らいふ